乱読家ですが、何か?

読書メーターで書ききれないことを残すためのブログです。

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

#77 箱男  安部公房著

初めて読んだ安部公房がこの『箱男』で、当時大学生だった私はぞくぞくするような感覚を覚えた。 それは更に十年遡った小学生の頃、江戸川乱歩に出会った時と同系の興奮だった。 改造した段ボール箱を被り、否、被るというのか中に棲むといったらいいのか、…

#76 血液型殺人事件  甲賀三郎著  

世界広しといえども、日本人ほど血液型に拘る国民は他にいないんじゃないだろうか。 A型は几帳面でB型は自己中でO型は大らかでAB型は二重人格であるというような共通認識が普遍的にあって、私自身、中学生くらいではもうしっかりと刷り込まれていたと思う。 …

#75 雨の玉川心中 太宰治との愛と死のノート  山崎富栄著  

著者は、映画『太宰治と三人の女たち』では二階堂ふみが好演していた愛人2である山崎富栄。 愛人1(太田治子)との公平性を保つためにこっちも読んでみたのだけれど、これは読んで良かったと思えるものではなかった。 素人の日記なので読み応えがあるとか…