随筆
「言葉は時代的なものである。生きている物だ。生活や感情が直接こもっているものだ。だから、生活や感情によって動きがあり、時代的に変化がある。」と前置いてから、男性語・女性語、そして敬語についての持論を述べている。 私が「本当にそう!」と思った…
去年の今頃、新型のウィルスが発生して、でも自分には関係のないところの騒動だと思っていたのも束の間、あれよあれよと全世界に広まっていった。 恒例の3月から4月のインド行は当然キャンセル。それどころか普段の生活にまで制限がかかり、仕事にもかなり…
安吾が一時期薬物中毒だったのは知っていたけれど、精神病で入院したことがあるのは初耳だった。 ムリに仕事をするために覚醒剤を多量に用いざるを得ず、眠るためには多量の睡眠薬を用いざるを得ず、鬱病に睡眠薬中毒が加わったと安吾は自己分析している。 …
太宰治から派生して太田治子と坂口安吾へ、安吾から枝分かれして矢田津世子、ひいては中原中也に辿り着いた。 思えば遠くへ来たもんだ。とは、まさに中也の遺した名フレーズ(海援隊の人のは完全なパクリだとあちこちでバレている模様)であるけれど、こうし…
以前、友人の感想を引用し、番外編として文体(講義体云々)について書いたことがある。 元ネタである本書は読みたくても読めずにいたのだけど、その友人が日本から持ってきてくれたおかげでついに全編読了。ありがたや~ 谷崎というと、これまで読んだ小説…